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餃子の宮崎1位だけじゃない!意外なあれ・・の都市別ランキング!

各所で報道されているためご存知の方が多いと思いますが、食未来研究室でも動向を追っていた2021年家計調査の「371ぎょうざ」は接戦ののち宮崎市が支出金額1位となりました(二人以上の世帯)。この結果については大きく注目が集まっていましたが、家計調査は他にも色々な項目を調査しており、食料関係だけでなんと200項目以上もあります。それぞれの項目をみてみると意外性や驚きのあるもの、「371ぎょうざ」の様にいくつかの都市でトップを争っているものなどさまざまです。今回は「371ぎょうざ」の2021年の詳細とともに、その他の項目で面白い動きをしていたものについていくつか紹介させて頂きたいと思います。

参考:家計調査のいろいろな項目


2021年の「371ぎょうざ」は宮崎が1位!

まずは「371ぎょうざ」について、ここでも少し見てみたいと思います。なお、この「371ぎょうざ」の統計元である家計調査ですが対象となる商品や世帯形態に注意が必要です。集計対象については、
①小売店で売られている即食できる完成品、つまり惣菜コーナーで売られている餃子
②加熱調理が必要なチルド品、つまり日配コーナーで売られているチルド餃子
通販で購入したチルド餃子
の3種類だけが「371ぎょうざ」の集計対象となっており、外食店(テイクアウト・デリバリーも含む)、冷凍食品、手作りは含まれていません。また、世帯形態は全ての世帯ではなく二人以上の世帯が対象となっております。「【2020年餃子日本一は浜松市】「2020年上半期の餃子日本一は宮崎」の理由とは?」の第2章“餃子消費日本一を決めるデータはどう集計されている?“表1、表2に分かりやすくまとめておりますのでそちらもご参照ください。

上記の記事に2020年までの動向は載せており、昨年2021年の動向については食未来研究室twitterで度々紹介させて頂いていましたが、改めてHPでも紹介させていただきます。

まずは2021年の「371ぎょうざ」のランキングです。

報道でもあったように2021年は初めて宮崎市が1位に輝きました。2位、3位は常連の浜松市、宇都宮市が並んでいます。

宮崎市は1月から浜松市や宇都宮市よりも高い支出となっており良いスタートダッシュを切っています。単月では負けている月もあったのですが、累計金額は逆転されることもなく12月までそのまま逃げ切った形となりました。

次に、過去10年ほどのランキングの推移も見てみたいと思います。

餃子といえば、浜松市と宇都宮市のどちらが1位をとるのか!?という報道が長年流れていましたが、実は宮崎市も突然支出が増えた訳ではなくずっといい位置につけていたことが分かります。そして、今回は注目されていませんでしたが京都市も安定して高い順位をキープしています。

また、支出金額の推移をみてみると2010年ごろは浜松市と宇都宮市が他の都市を大きく突き放していましたが徐々にその差が縮まってきていることが分かります。宮崎市がここ2年で大きく伸びたことと浜松市と宇都宮市が減少してきていることが合わさって、2021年の宮崎市1位が実現したようです。

前述の通り冷凍餃子や外食のテイクアウトは含まれていないので、ランキング1位を目指す場合はチルドの餃子(小売店・通販)、惣菜の餃子(小売店)の販促強化が必要そうですね。

外食の支出1位は東京都区部、2位は名古屋市、3位は意外なあの都市

次に、外食に関する項目について見ていきたいと思います。なお、この外食には店内飲食だけではなく、外食店でのテイクアウト・デリバリーも含まれています。

まずは、家計調査の「1.12.1一般外食」の外食全体の52都市の支出金額を見てみます。

1位は東京都区部となっており、2位は名古屋市、そして3位は岐阜市とっています。みなさまのイメージ通りだったでしょうか?私個人的には東京都区部や名古屋はイメージ通りだなと感じましたが、岐阜市は外食支出が高いイメージは無く意外性がありました。

この家計調査の「1.12.1一般外食」には12項目が含まれていますが、それぞれの項目をみてみると岐阜市はなんと5項目で1位に輝いていました。

こちらは1位となった5項目の過去5年間の支出金額ランキングと「1.12.1一般外食」の各項目の岐阜市の順位をまとめたものです。1位となったどの項目も2021年単年だけではなく長期的にランキングの上位に入っており、骨太な傾向と言えます。また、「397 飲酒代」や「396 他の主食的外食」を除けば、その他の項目も軒並み順位は高くなっています。後ほどまた触れますが、岐阜はモーニングが強いことや3世代世帯が多いこと、車の保有率も高いことなどから飲酒を伴う飲食は弱いと考えられます。

その飲酒代に関連する居酒屋やバーなどを除いた、47都道府県の10万人あたりの飲食店数を見てみました。

すると、お酒関連を除く飲食店数は岐阜県が全国1位となっていました。支出金額や飲食店数から岐阜はお酒を伴わない飲食店の需要が高いことが見て取れます。

また、飲食店数が多いこと以外の理由として収入や貯蓄、世帯の就業状況なども関わっているのではないでしょうか。

貯蓄をしっかりとしていたり共働き世帯が多かったりなど色々な要因が合わさり、岐阜市の外食への支出が高くなったのだと思われます。ちなみに、共働き率の高さが目立つ地域として北陸地方があるのですが、北陸地方は外食ではなく調理食品(お惣菜)の利用が多くなっているようでした。これについてはランキング記事の第2弾でご紹介したいと思っていますので、楽しみにしておいてください!

岐阜市の外食全体をみてきましたが、特に岐阜市のランキング上位が続いている「397 喫茶代」について少し見ておきたいと思います。

こちらは「397 喫茶代」の支出金額上位都市の支出金額推移です。岐阜市をはじめとした4都市が上位を争っています。5年程前まではモーニングが有名で喫茶店の店舗数も多い岐阜市と名古屋市の2都市で競っていましたが、近年は東京都区部や川崎市が伸びてきており2019年にぐっと上がっています。2019年はタピオカがブームになった年でもありますので、それも支出増加の要因の一つかもしれません。

外食全体の支出では、岐阜市は現在は僅差で3位となっていますが、支出金額の差は年々縮まってきています。東京都区部や名古屋を追い抜いて1位となる日も近いかもしれないですね。

豆腐は那覇市と盛岡市が1位を争っている!

「371 ぎょうざ」と同様に上位を競い合っている項目として「280豆腐」(ごま豆腐や卵豆腐など大豆を使用していないものは含まない)が挙げられます。まずは2021年の52都市別の「280 豆腐」の支出金額比較をみてみます。

1位が那覇市、2位が盛岡市となっており、他の都市と大きく差をつけています。

次に、約10年間のランキング推移、ランキング上位都市の支出金額推移をみてみます。

基本的には那覇市と盛岡市で1位を取り合っている状況となっています。では、この2都市の「280豆腐」の支出が高い理由にはどういったものがあるのでしょうか?

那覇市の理由としては、「島豆腐」や「ゆし豆腐」など沖縄ならではの豆腐がよく食べられていたり、郷土料理として代表的なチャンプルー(ごちゃまぜ炒め)にも豆腐を使われているものが多かったりという事が思い浮かぶかと思います。また、温かい状態の出来立て豆腐が販売されているのも沖縄の特徴の一つですね。以前那覇市のスーパーマーケットに行った際に、食パンの焼き上がり時間と同じように出来立て豆腐の入荷時間が売り場に書かれているのを見かけました。本土では見ない取り組みだと思いますが、沖縄では豆腐文化が根付いているのだと感じることが出来る体験でした。

盛岡市は「寄せ豆腐」の発祥の地が盛岡市と言われていたり、岩手県の郷土料理で豆腐田楽という豆腐を串に刺して食べる料理があったりということも支出金額が多い要因のひとつになっているのかもしれません。

沖縄県や岩手県に行かれた際には是非食べてみてはいかがでしょうか。


注目したい項目はまだまだたくさんあるのですが、長くなってしまうので今回の記事はここで終わりにしたいと思います。第2弾も考えておりますので、また是非ご覧ください!

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