• 日本食研グループのシンクタンクとして「食」を分析し、食ビジネス活性化のための情報発信を行います

令和4年度コロナ感染症下の食肉消費動向等分析事業

「コスト増大下の食肉供給・消費を考える研修会」のご案内

 レポートを寄稿させていただいた (公財)日本食肉消費総合センター様が10月12日(木)に講演会を行います。ご興味ある方はぜひご参加ください!
お申し込みは、令和5年10月5日(木)まで
※食未来研究室は講演いたしません

食肉加工品等POSデータ/家計調査分析報告書
『生鮮食肉POSデータからみた新型コロナ感染症の影響』

↓レポート本稿は以下のリンク先からダウンロードできます↓

調査の趣旨

新型コロナウイルス感染症の拡大から、丸3年が経過した。この間にはコロナ以外にも、物価上昇やウクライナ侵攻、円安など、私たちを取り巻く環境は刻々と変わり、日々の生活に大きな変化をもたらし、食においても大きく影響を受けている。

ここではコロナがまん延する以前の2019年1月から2022年9月までの期間について生鮮肉の消費動向に関して、ID-POSデータ(※)を用いて畜種別、カット別、価格別等の変化を掘り下げて分析し、併せて家庭で生鮮肉がどのようなメニューに使われるようになってきているのかについても調査を行い、生活者にどのような変化が起こっているのかを考察した。

(※)ID-POSデータ:購入者の性別や年代、購入時間や同時購買なども把握できる購買データ

レポートのポイント

● コロナの拡大により、外食の減少やテレワークの普及などで、コロナ前の2019年と比べて外出頻度が減少し、昼食や夕食を家庭で食べる割合は増加した。

● スーパーの食品全体の売上は2021年にかけて大きく増加したが、その後緩やかに減少していた。生鮮品の農産、畜産カテゴリーは食品全体同様減少傾向がみられた。

● 牛肉では売上の大きい「切り落とし」で、牛肉がかかせないメニューや主食メニューでの使用が増加していた。「焼肉用カット」は外食店での焼肉人気もありスーパーの売上も好調に推移していた。家庭での焼肉では使用材料数が伸びており、売場では品ぞろえがポイントとなる。

● 豚肉はしゃぶしゃぶ用カットが好調であった。「冷しゃぶ」ではタレに薬味をたっぷりと入れた食べ方が、温かい「しゃぶしゃぶ」では火の通りやすい野菜や鍋つゆの利用が増加しており、肉で野菜を巻き、味のついたダシにくぐらせて食べる食べ方が伸びていた。

● 鶏肉は売上が大きい正肉、切り身、手羽の3カテゴリーで売上の8割を占め、正肉と手羽が好調である一方、切り身は2019年を下回っていた。「切り身」は簡便性により購入されているが、近年はより利便性の高い味付肉や、価格の安い正肉にシフトしている状況が見られた。

● ひき肉は牛ひき肉が大きく減少する一方で、鶏ひき肉と豚ひき肉は好調で、グラム単価が安い畜種ほど売上を維持していた。「鶏ひき肉」は様々なメニューで利用が伸びており、大パックの売上が伸びていた。また、「親鶏のひき肉」のような新しいアイテムも見られるようになってきている。

レポート一部紹介

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