• 日本食研グループのシンクタンクとして「食」を分析し、食ビジネス活性化のための情報発信を行います

人気メニューのから揚げ。
スーパーのお惣菜ではどのようなコトが求められている?

スーパーマーケットでも外食店でも人気のメニューである「から揚げ」。私も大好きなビールと一緒によく食べています。
今回の記事では、スーパー惣菜部の「から揚げ」に注目してみたいと思います。


●から揚げは構成比が大きく重要なカテゴリー

図①はスーパー惣菜部の直近までの週別売上推移です。現在も前年並みの売上が続いています。

図②はスーパー惣菜部のおかず惣菜の売上構成比です。おかず惣菜は揚物の占める割合が大きく、その中でもから揚げの構成比が一番大きくなっており、惣菜部にとってから揚げは重要なカテゴリーの1つであることが分かります。

●から揚げは冷凍や半惣菜など店内競合が伸びてきている

スーパーにおいて「から揚げ」といえば、惣菜のから揚げだけではなく冷凍食品、から揚げ粉など様々なから揚げ関連商品が販売されています。冷凍食品や調味料など年々種類が増えているように感じますが、惣菜のから揚げはどのくらいの割合を占めているのでしょうか?

調べてみるとから揚げ惣菜の占める割合は約8割と、まだまだ構成比は大きくなっています。しかし、それぞれの売上推移を見てみると半惣菜、冷凍食品が特に伸びており、直近ではコロナ禍の影響で手作りが増えたためか、から揚げ粉も伸びてきています。(図④)

から揚げ惣菜は同じ店舗内にもたくさん競合がいるようです。他店や他業界だけではなく店内競合にも勝つために、から揚げ惣菜はどのようなことをしていけばいいのでしょうか?
まずは売れる時間にしっかりと売る。ということが大事になってきます。

こちらは、スーパーの食品全体とから揚げ惣菜の平日休日別時間帯別売上構成比です。スーパーの食品全体と比べて、から揚げ惣菜は売れる時間帯と売れない時間帯の差が大きくなっています。から揚げ惣菜は特に売上の大きい夕方以降に揚げたての商品をしっかりと品揃えする事が必要です。

ただ、年代別に分けてみてみると高齢層は午前中に購入しやすいことが分かります。(図⑥)

から揚げ惣菜は夕方以降にしっかりと品揃えすることが大切だと記載しましたが、高齢層向けには午前中~お昼の時間帯に品揃えすることが必要なようです。

では、高齢層向けにはどういった商品が必要になってくるのでしょうか?高齢層がお昼にから揚げと一緒に食べやすい、買われやすいものを調べてみると、サラダ、天ぷらやコロッケなど他の惣菜、お寿司やおにぎりがあげられます。また、から揚げ惣菜の単価別の年代別売上構成比をみてみると高齢層には単価の低いものが買われやすいことが分かります。 (図⑦)

午前中~お昼の時間帯は高齢層に他の惣菜と一緒に買ってもらいやすい小サイズのから揚げを品揃えする事がポイントとなります。

コロナ禍の影響で全体的に買物をする時間帯が早くなり、現在でもその状況が続いています。朝一からの品揃えは大変であるとは思いますが、惣菜の売上を向上させるために午前中~お昼にかけて売れるものを朝からしっかりと品揃えする事は以前よりも重要になってきているのではないでしょうか。

●大パックのから揚げが伸長中

前述で高齢層には低価格帯のから揚げが買われやすいと記載しましたが、から揚げ全体としてどのような価格帯のものの需要が高まってきているのでしょうか?まず、から揚げ惣菜の単価別構成比をみてみると300円台までで約9割を占めています。(図⑧)

しかし、図⑨において単価別の伸び率をみてみると構成比はまだまだ小さいですが特に500円以上の高価格帯の商品が伸びておりチャンスとなってきています。

このような高価格帯、大パックの商品は夕食のおかずとして利用されやすくなっています。ですので、15時~18時の夕方の時間帯にかけての品揃えの強化が必要です

また、夜の時間帯は1人暮らしの若年~中年層がお酒と一緒にから揚げを買う事も多くなります。「緊急事態宣言解除で、どうなる家呑み需要?続伸するレモンチューハイが狙い目」においてもふれましたが、から揚げはレモンチューハイをはじめとするチューハイ類やビールとの相性が良い惣菜です。そして、から揚げの他にも焼鳥や餃子など他の惣菜も一緒に買われやすいので、おつまみ用にそのような惣菜とのバンドル販売や小サイズの品揃えが喜ばれるのではないでしょうか。まだまだ外食が控えられる状況の中、家飲み対策は必須です。

以下に時間帯別に求められるコトをまとめてみました。

新型コロナウイルスの影響で外食店においてテイクアウト、デリバリーを扱うお店が増加しスーパー惣菜部の競合はどんどん増えていっています。このような環境の中スーパー惣菜部の売上を向上させるために、より美味しいものを追及していくことももちろん大切ですが、買いたい時に買いたいものが品揃えされている売り場作りや、お客様が買いたくなるような販促・売り場作りも重要になってくるのではないでしょうか。

●から揚げ惣菜はヘビーユーザーが多い

スーパーでから揚げ惣菜を購入するお客様は、1年に何回くらいから揚げ惣菜を購入しているのかを調べてみました。

すると、図⑩のように年間5回以上購入してくれるヘビーユーザーの方が半数を占めており、惣菜全体に比べ高い値となっていることが分かります。こういったヘビーユーザーの方に満足して頂くためにはどのようなから揚げ惣菜を作っていけばいいのでしょうか?スーパーのID-POSデータやMRデータなどからみた最近の傾向をまとめてみました。

サクサクとした食感が楽しめる衣が人気であったり、味は定番の食べ飽きない味付けが人気ですがニンニクの効いたものも需要が高まってきているようです。


から揚げはおかず惣菜としてだけではなく、から揚げ弁当としても販売されていることが多いかと思います。コロナ禍中、中食全体として弁当の利用は全体的に減少している中、から揚げ弁当は減少していませんでした。しかし、業態別でみてみるとスーパーやコンビニの利用は減少、惣菜専門店や外食のテイクアウトが増加と業態によって明暗が分かれており、スーパーにおいてもより本格的な、専門店や外食に負けないようなから揚げ惣菜、から揚げ弁当の商品作りが今以上に必要になっていくのではないでしょうか。


記事についてのお問合せはこちらから。
記事・データの商用目的での使用はご遠慮ください。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

16 − 15 =