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緊急事態宣言解除で、どうなる家呑み需要?続伸するレモンチューハイが狙い目

5月25日に全国で緊急事態宣言が解除され飲食店にも徐々に客足が戻ってきているようですが、外出自粛で好調だった家呑みは今後どのようになっていくのでしょうか?6月に入り少し落ち着いてきた感じもありますが、ステイホーム期間中の家呑みでチューハイ需要はすっかり定着した感があり、6月も好調に推移しています。今回はその中でも特に好調のレモンフレーバーのチューハイに注目して見ていきたいと思います。

●6月に入っても酒類の前年比は食品全体より高い

図1はスーパー(全国28企業:200店舗)の食品全体と酒類の各月の前年比の推移を見たものです。6月は7日までの一週間の販売データを比較しています。5月、 6月(7日までの) の酒類は食品全体の前年比を上回る需要を見せており、家呑み需要は続いているようです。

図2でお酒の種類別の5月と6月(7日までの)の前年比を見ています。ビールに次ぐ売り上げのリキュール類(チューハイ)が酒類の中でも5月、6月と高い伸びを見せています。

図3では全国各都市の2人以上世帯での2020年1月~4月のチューハイの利用金額と前年同期間比を見たグラフになります。焼酎は九州、日本酒は東北と地域差が出やすいお酒ですが、チューハイの場合は若年層が多い都市部での利用が多く、全国的に利用が増えてきているようです。

●チューハイの狙い目は「平日の夕方」と「レモン」

今後の家呑み需要の鍵となりそうなチューハイですが、どのようなシーンでの利用が多いのでしょうか?図4では酒類別に平日休日別、時間帯別の売上構成比を見ています。ワインが土日祝祭日の夕方に売れているのに対し、チューハイは平日の夕方に一番のピークがあることが分かります。夕方の買物の時のついで買い、仕事帰りにちょっと呑みたくなったから、といったシーンが伺えます。チューハイといえば、6/10の日経MJに2020年上期ヒット番付が掲載されており、東の前頭には日本コカ・コーラ様の「こだわりレモンサワー 檸檬堂」がランクインしていました。一昨年ぐらいから飲食店でもレモンサワーがインスタ映えすると話題になっていましたが、チューハイではレモンフレーバーが熱いようです。

そこで、スーパーで売られているチューハイをフレーバー別に分け、売上金額と前年比を見たものが図5になります。レモンフレーバーはチューハイ全体の売上の43%を占めており、ダントツの一位。なおかつ5月の前年比は160%、6月(7日まで)も135%と好調を維持しています。今後、居酒屋の復活とともに家呑み需要が縮小していくこともあるかもしれませんが、レモンチューハイの需要はまだまだ狙い目といえそうです。

●チューハイ選びは至難?おつまみ訴求はストレートに

平日の夕方、レモンチューハイと一緒にどんな食品が買われているのでしょうか?この時間帯に 限定して、レモンチューハイの入っている買い物かごの中身を分析してみたのが 図6になります。レモンチューハイとの相性の良さを表すリフト値順に並べています。1位はチータラなどの水産つまみ菓子、2位にはじゃがりこなどのスナック菓子、3位は惣菜の焼鳥といったランキングになっていました。から揚げ専用のレモンチューハイや大吟醸など、から揚げとの相性を謳ったお酒もありますので、今回はレモンチューハイと相性のいい惣菜アイテムに注目してみたいと思います。

図7では平日の夕方、レモンチューハイと一緒に買われる焼鳥、から揚げの売価帯別の構成比を見たものです。どちらも200円~300円のパックが一緒に買われることが最も多いので、平日の夕方はこの売価帯のから揚げ、焼鳥の強化がポイントになると思われます。

そして、 もう一つのポイントとしては、チューハイ購入者に対しては「おつまみを買わせるときには悩ませない!」という点があげられるのではないでしょうか。 図8にありますようにチューハイは、ビールの6缶セットという包装形態は少なく、ほぼバラ販売(1缶売り)となっています。ビールの売上の半分以下にも関わらず、商品種類数(SKU数)はビールの436種類に対し、チューハイは745種類もあり、ビールの約1.7倍と非常に選択肢が多くなっています。 選ぶ楽しみもある反面、 生活者はこの中から自分好みのチューハイを探し出す必要があり、なかなか大変な作業といえそうです。

そんなチューハイ好きの生活者に向けて、せめておつまみぐらいは迷わせないように、一押しの焼鳥やから揚げをストレートで強い訴求をしてあげたら喜ばれるのではないでしょうか。


今回見てきましたように、家呑み需要は5月程ではないですが、まだまだ継続しているようでした。オンライン飲み会も意外と楽しいという評判も聞きますので、家呑みの新しいスタイルとして定着してきているのかもしれません。チューハイが人気という事は以前の記事でも触れましたが、その中でもレモンチューハイが大きく伸びてきているので、ここに向けた強化がポイントになるのではないでしょうか。


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