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魚は年をとったら食べるようになる?高齢化社会なら漁業は安泰か?

高齢ほど魚への支出が多い

魚の消費が年々減っている。こんなニュースを一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。実際、1970年には肉の約2倍の支出がありましたが、現在では肉の支出金額の方が多くなっています

図1

図1は年代別の魚の支出金額です。このグラフをみると、高齢になればなるほど魚の支出金額が大きくなっています。つまり、若い人は現在、魚をあまり食べないけれど、年をとったら食べるようになるのでしょうか?高齢化が進んでいるし、これからは魚の支出も増えるのでしょうか?

世代ごとに支出の推移を見ていくと・・

図2

世代ごとの生涯における魚の支出金額の変化をみてみたいと思います。それぞれの世代の方の魚の支出金額を過去にさかのぼって調べてみると、ほとんど変わっていないことが分かります(図2)。若い頃からの食習慣がずっと続いているのです。すなわち、現在の20代、30代という若年層は、年をとっても現在の高齢層ほど魚を食べてくれないということが予測できます。このままの状態だと、今後も魚の支出金額が減っていってしまいます…

今、売れている魚は

では、もっと魚を食べてもらうためにはどうしたらいいのでしょうか?様々な魚の支出が減少している中、ここ2年間で支出が増えている項目があります。それは「魚介の缶詰」です(図3)。
みなさんの記憶にも新しいと思いますが、テレビで「サバ缶」が特集されて以来、スーパーで品切れ状態にもなっていましたよね。私もこの頃、常に3缶はストックしていました。

図3

また、サバ缶ブームで「サバ」自体を好む人が増えたのか、ずっと減少傾向だった「サバ」の支出も直近では下げ止まりとなっています。
手軽に食べる事の出来る簡便品を利用し、まずは魚を好きになってもらう事が必要なのかもしれません。

共働き世帯の増加などにより、缶詰、冷凍食品、レトルト食品などの簡便品の需要は増えてきています。例えば、2017年にカレールーの市場をレトルトカレーの市場が追い抜いた!というニュースもありましたよね。生活者のライフスタイルの変化に合わせて売り場や商品を工夫していくことで、魚の将来を変えていくことができるのではないでしょうか。

図4

ちなみに、アメリカの家計調査をみてみると、なんと鮮魚の支出金額よりも冷凍魚介と魚介の缶詰を足した支出金額の方が高くなっています!(図4)日本でも近い将来、そんな 日がくるかもしれないですね。


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