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図1はJCB消費NOWから引用させていただいた各小売店別の2020年2月下旬と2019年2月下旬の消費動向を比較したグラフです。
新型コロナウイルス感染拡大が続く「2月下旬の国内業種別消費動向データ」を公開 ~スーパー、コンビニ、酒屋、医薬品などが大幅に上昇。居酒屋、航空旅客、遊園地が大幅に悪化~
医薬品、化粧品を扱うドラッグストアでは前年比プラス20.9%と大きく伸びており、次いでスーパーの19.2%となっています。その次に来るのがコンビニではなく、酒屋の15.5%!
図2にありますようにコロナウィルス対策で外食、外出が控えられるようになり、居酒屋への支出も前年比マイナス4.6%と減少。その分が小売店での消費に回っているようです。
図3はスーパー1店舗あたりの酒類の日別売上の推移です。比較しやすいように2019年と2020年の同じ曜日ごとに並べています。 直近の3/14(土)、3/15(日)の週末は少しおさまってきていますが、それまでは平日、休日問わず前年超えでの推移となっていました。
どんなお酒が伸びているのかを見てみましょう。図4は2020年3月8日~14日と2019年3月10日~16日の一週間合計金額をお酒の種類別に比較したグラフです。ビールや日本酒、焼酎は去年と同じぐらいですが、リキュール類(チューハイ)、ワイン、洋酒といった比較的若い人に好まれるお酒が伸びていました。3月10日に投稿した記事にもありますように若い人のスーパー利用が増えていますので、その影響があるのかもしれません。
新型コロナウィルスによる消費の変化と、これからスーパーに求められるコトとは?
好調のスーパーですが、惣菜部は衛生面を気にする生活者が増えたことから、揚げ物などをバット販売からパック販売に変更する企業が増えており、売上が不調な企業も多いようです。今、増えている家呑み需要を捉え、惣菜部からのおつまみ提案などは喜ばれるのではないでしょうか。
表1はそれぞれのお酒と一緒にどんな惣菜が買われやすいかを調べたもので、買われやすさ(リフト値)順でランキングしたものになります(同時PI値2以上)。この表を見ますとビールやチューハイ、ハイボールは同じ傾向で餃子や焼鳥などが上位に来ています。ワインだけは少し違う傾向で、ピザや生春巻、またステーキやスモークサーモンなどの生鮮品などと一緒に買われていることが分かりました。
図5は家計調査年報、総世帯の都市別1人当たりの「酒類」の支出金額のグラフです。 赤色の棒グラフは全国のトップ5、青色の棒グラフは全国のワースト5、黒の点線は全国平均値です。 東日本の方がお酒の支出が高い都市が多いようで、特にこれらの地域は家呑み需要が大きい地域ですのでおつまみ強化が求められているのではないでしょうか。
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