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今回は、スーパー水産部について直近の状況をみていきたいと思います。
こちらは水産部全体の日別の売上推移です。比較しやすいように、曜日を合わせて前年と比較しています。尚、この中に寿司や焼魚などの惣菜品は含まれていません。直近の状況をみると、平日は前年を上回る日が多くなってきています。
分類別にみてみると、刺身(図②)は前年並みの売上が続いていますが、切身(図③)は好調のようです。
また、塩干品も前年を上回る日が続いています。一例として、図④は「塩さば」の日別の売上推移です。
簡便品は他部門でも調子が良いとお伝えしましたが、塩さばも焼くだけで簡単に調理できるので簡便品としての需要増加であったり、ストック品としてそのまま冷凍している方もいるのかもしれません。また、簡単に調理できるという点から、お弁当用の小口カット品もチャンスがありそうです。
その他の簡便商品として特に売上が良いのは「西京漬」です。(図⑤)自粛要請以前からずっと前年を上回っていたのですが、直近も大きく前年を上回っています。
この西京漬けは、水産部全体よりも若年に買われやすいという特徴があります。前回の記事でスーパー全体として若年の利用が増えているとお伝えしましたが、そういったことも影響し、特に売り上げが良いのかもしれません。西京漬けの若年層向けの対策としては、図⑥のようなお弁当利用できる小口カット品やアソート品、若年に人気のブリを使用した西京漬があげられます。
他にも「シーフードミックス」が伸びています。(図⑦)一緒に買われるものとしては、お好み焼き粉やたこ焼き粉などの和風ミックス粉、他にはソースや焼きそば用の麺があげられます。お好み焼きやたこ焼きのようにお子様と一緒に楽しめるメニューであったり、平日の昼食としてさっと作れるシーフード焼きそばの需要が高まっているようです。お子さんの休校期間が伸びた方や、在宅勤務などが続いている地域もあるかと思いますので、昼食として簡単に作れるものの需要は今後もあるのではないでしょうか。(図⑧)
若年層の利用が減ってきているお魚ですが、若年のスーパー利用の増加と共にお魚の利用も増えています。今、若年層に買ってもらえるような工夫をすることで若年層にもお魚の美味しさや良さを知ってもらえ、新型コロナウイルス終息後も継続して購入いただける可能性があるのではないでしょうか。
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