検索データから見る、ネクストトレンドスイーツは！？

---

●スイーツの現状は？

まずは、「スイーツ」というキーワードの検索数推移を見てみたいと思います。

図①の様に年々順調に伸びてきており、コロナ禍となった2020年頃から特に伸びています。コンビニスイーツの進化や、新しいスイーツメニューの登場、コロナ禍でのごほうび需要などから関心が高まっているのではないでしょうか。

また、こちらはスーパーの生菓子の売上指数推移です。

食品全体の動きと比べると、生菓子は現在も好調に推移していることが分かります。今後もスイーツ売り場の強化は必要そうです。

スイーツ全体は順調に伸びていますが、やはりメニューによって流行りすたりはあります。

図③は2020年～2021年にトレンドとなったスイーツ各種の検索数推移ですが、メニューにより動向が異なっています。まず、フルーツサンドは2021年5月をピークに検索数は減少に転じていますが、まだ落ち切らずに高い値を保っています。フルーツ大福も2021年にピークがありますが、そこからあまり減少する事はなく現在もまだチャンスの大きいメニューだと考えられます。そして、一大ブームとなったマリトッツォですが、残念ながら最近は関心が薄れてきてしまっています。このようにメニューにより需要が継続するもの、すぐにピークアウトしてしまうものなど様々です。トレンド品の売上を獲得するためには、トレンドの兆しを見つけ、需要の高まっている時期にしっかりと売り出すことが必要です。

●今、注目したいスイーツはこれ！

それでは、直近でトレンドが継続しているスイーツやトレンドの兆しが出てきているスイーツにはどのようなものがあるのでしょうか？

まずは、「韓国」のスイーツについて見てみます。現在もなお韓国料理の人気は衰えませんが、スイーツはどうなっているのでしょうか。

マカロンの進化系スイーツであるトゥンカロンは2020年頃から検索数が伸び始め、現在も好調に推移しています。クロワッサンとワッフルのハイブリッドスイーツであるクロッフルもトゥンカロンと同様に好調に推移しています。そして、直近で伸びが見られ始めたのがクァベギというスイーツです。クァベギを日本語にすると、ねじり揚げドーナツとなります。元々はシンプルなドーナツだったようですが、最近ではクリームや果物などをトッピングした商品も広まってきています。韓国スイーツも次々と新しいメニューが出てきており、Z世代の注目度はとても高くなっています。今後も引き続き注目していきたいカテゴリーです。

また、韓国以外のスイーツも負けていません。

こちらは直近で伸びがみられるスイーツ各種の検索数推移です。特に大きく伸びているのがカヌレです。最近ではコンビニでも発売され、人気となっています。次に、2020年～2021年にかけてぐっと伸びたのがモンブランとピスタチオです。モンブランは外食店での生絞りモンブランが話題となりましたが今でも需要は高くなっています。ピスタチオは外食店でもピスタチオフェアをされていたり、小売店でもピスタチオ味のスイーツやお菓子を多く見かけるようになったりしました。

図⑥はスーパーでのピスタチオ、ピスタチオ関連商品の売上推移です。スイーツやお菓子などのピスタチオ関連商品が大きく伸びている事が見て取れます。検索数でも売上でもまだ減少は見られないので、今後も注目していきたいスイーツの一つではないでしょうか。

また、図⑤に戻りますが、ゆるやかに伸びているのがシナモンロールです。KALDI様の冷凍食品として人気の商品でもあり、マリトッツォもこのKALDI様の冷凍食品からブームに火がついたので、こちらも注目必須です。最後に、増加の兆しが見えるのがカッサータとズコットケーキです。どちらも見栄えの良い映えるスイーツですが、現在も映える商品は人気が高いのでトレンドとなる可能性があるのではないでしょうか。

---

今回は、検索数の動向からスイーツのトレンドについて調査しました。どんどん新しいスイーツが登場し、トレンドに乗り遅れないように品揃えをするのは大変であるとは思いますが、伸びているものやトレンドの兆しが見えるものを把握し売上につなげていきたいですね。食未来研究室からも、今後もトレンド情報を発信していきたいと思います。

---

記事についてのお問合せはこちらから。
記事・データの商用目的での使用はご遠慮ください。