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今年の夏は暑くなりそう!気温と売れ筋の関係性とは?

全国で緊急事態宣言が解除され、コロナと共に新しい生活様式の模索が始まりました。とはいえ、コロナの有無に関わらず季節は巡ります。
5月25日に気象庁より発表された3か月予報では今年は平年より暑くなる見込みのようです。 マスク着用が続く中、いつもより体感温度は高く感じられ、購買行動はより気温の影響を受けやすくなるのではないでしょうか?
いわゆるウェザーマーケティングになりますが、気温だけでなく湿度や降雨状況も加味した体感温度、更には前日との温度差など様々な要素を考慮する必要があり、なかなか分析が難しい分野です。そこで今回はシンプルに最高気温と商品の販売データだけに注目し、両者の間にはどのような関係があるのか?気温が高いと売れやすくなるものについて見ていきたいと思います。

●3か月予報によると6月~8月の気温は全国的に平年より高くなる予想

図1は東京都の2018年からの月別の平均気温を見たものです。
4月、5月と去年、一昨年と較べて気温の低い日が続いており、今年の夏はあまり暑くないのかなと思っていましたが…

図2は6月~8月の全国の3か月予報です。北海道、東北では40%、それ以外の地域では50%の確率で平年より気温が高くなる見込みです。

同じように6月~8月それぞれの月別に見たのが図3で、この期間はずっと暑い日が続きそうな感じとなっておりマスクを着用して行動するには厳しい夏となりそうです。

●「最高気温と売れ行きの相関性」が高いカテゴリーとは?

図4は東京都の日別の最高気温の推移とスーパー(全国28企業:200店舗)の各カテゴリーの日別売上金額の推移とで相関係数を算出し、その値の高い順にランキングしたグラフになります。
相関係数は-1から1の間で算出され、絶対値で0.4以上あると両者には何らかの関係性があると言えます。最高気温と一番相関係数が高いのがノベルティアイスの0.86となっています。
棒グラフは一店舗当たりのそのカテゴリーの年間の売上金額になります。

図5は相関係数の最も高いノベルティアイスの日別の売上金額と日別の最高気温を重ね合わせてみたものです。最高気温の動きと売上の動きが同じような動きをしている事がお分かりになると思います。
2019年に入って、初めて最高気温が30℃を超えた時にノベルティアイスの売上も大きく増加しており、東京都の最高気温と全国の売上動向を較べても一定の傾向が掴めるのではないかと思われます。

図6はチョコレートの日別の売上金額と日別の最高気温を重ね合わせてみたものです。チョコレートは最高気温との相関係数がー0.62と気温が高くなると逆に売れなくなる傾向があるようです。このように相関係数の高さを見ることで気温が上がると売れやすい商品というものを見つけやすくなるのではないでしょうか。
次の章で各部門ごとに相関係数のランキングを見ていきましょう。

●簡便なもの、サッパリ系の相関係数が高い傾向

図7は農産部門の相関係数ランキングです。
相関係数0.4以上が関係性の有無の基準ですので、赤の折れ線グラフが点線より上にあるものに注目してください。
枝豆やゴーヤなど旬の野菜、果物が並ぶ中カットスイカやカットメロンなどカットフルーツが上位にランキングされています。暑くなるとあまり台所に立ちたくない。冷蔵庫から出してそのまま食べられる冷たいものが求められている事が伺えます。

図8は水産部門の相関係数のランキングです。
旬のかつおがトップになっていますが、味付け魚の塩だれ味やもずく、めかぶも上位に来ています。
もずく、めかぶもカットフルーツ同様、冷蔵庫から出してすぐに使える商品ということで重宝されているようです。またサッパリと食べられる塩だれが暑い季節には好まれているようです。最近はスーパーやドラッグストアに熱中症対策コーナーが設けられ、汗をかいたら塩分補給という打ち出しも、暑い季節の「塩」だれ味の消費を促進しているのかもしれません。

図9は畜産部門の相関係数ランキングです。
畜産はあまり気温の影響は受けにくく、基準線の0.4を超えるカテゴリーはあまり多くありません。
その中でも味付ホルモン、味付肉_他が上位に来ていました。 味付肉_他 はトンテキや香草焼などが含まれています。 味付肉_他 の詳細については「新型コロナウイルスによるスーパー畜産部への影響は?何が伸びている?」をご参考ください。このデータからも 自分で味付けするのが面倒、 炒めるだけの簡便品が求められるという、なるべく台所に立ちたくないという簡便ニーズが伺えました。

図10は惣菜部門の相関係数ランキングです。
麺類がズラリと並んでおりますが、酢の物や中華和え物といったものもランキングしていました。酢のものはサッパリニーズが伺え、同様にアジの南蛮漬けといったメニューも暑くなると食卓出現が増えるメニューです。中華和え物はねぎチャーシューや棒棒鶏などおつまみ的な要素もあるメニューで、家呑みが今後も続く事を考えると充実させるべきカテゴリーではないかと思われます。


今回は気温の高まりとともに何が売れるのか?を相関係数という指標から見てみましたが、いかがだったでしょうか? 最高気温と販売データというシンプルな分析でしたが一定の傾向が掴めたのではないでしょうか。
今年の夏はお盆の帰省需要はあるのか?ないのか?withコロナでの新生活様式が始まる今夏は例年になく予測が難しい季節になると思われます。そんな状況ではありますが今夏は暑くなる予測が出ていますし、マスク着用で気温の変化に敏感に反応するようになる事が予想されますので、気温対策はしっかりやっておくべきではないでしょうか。


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コメント一覧

amnotlisa2020年7月15日 8:35 PM / 返信

当たりませんねー 気象庁の予測 全然暑くない

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