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図1はスーパー1店舗あたりの食品全体の日別売上の推移です。比較しやすいように2019年と2020年の同じ曜日ごとに並べています。3月上旬は2019年比120%と大きく前年を超えていましたが、中旬に入り少し落ち着いてきた感じもあります。このまま前年並みの推移になっていくのかと思われましたが、3/19以降2019年比110%前後と再び大きな伸びを示すようになってきました。直近のこの動きはどのような要因によるものなのでしょうか?
図2は20代-40代のスーパー1店舗あたりの食品全体の日別売上の推移です。 コロナショック以降スーパーの好調を支えている層になります。3/20(金)は春分で祝日、天気も良かったことからかなりの増加幅となっていました。
休校要請があった2/27以降、家でどう勉強させようか?ということで「学習」への関心が大きく上がりましたが、その後徐々に検索頻度は落ちていっています。反面、上がってきているのは子供たちの外で遊びたい欲求のようで、3連休では感染リスクの低い遊び場である「公園」への関心がピークとなっていました。後述しますが惣菜部では弁当の売上が好調となってきていますので、子育て世帯に向けて公園で軽く食べられるような商品にチャンスがあると思われます。
一方60代-80代の高齢層のスーパーでの買物動向を見てみますと、図4にありますように3月中旬までは前年同様か少し調子悪いといった流れだったのですが、3/19以降は110%前後の推移と支出が増え始めています。
図5は2020年3月19日(木)~21日(土)と2019年3月21日(木)~23日(土)の3日間合計金額を比較したグラフです。高齢層の利用が増えたため、水産の前年比が良くなってきました。嗜好食品はお菓子とお酒が引き続き好調のようです。
特に刺身類はこれまで前年割れをしていましたが、春分の日の影響もあり3/20に前年越えに転じ21日も好調を持続しています。皆で一つの皿を共有することが避けられているのか、マグロやアジといった単品パックの方が盛合せよりも売れているようでした。
高齢層の利用増加で潮目が変わってきたカテゴリーとして弁当、おにぎり、麺、パン惣菜と言った主食系の惣菜です。特に高齢層の好きな赤飯・おこわ類は2019年比114%となっています。天ぷらやフライなどバット販売しているカテゴリーはまだ不調が続いていますが、その分は主食惣菜でカバーしていく必要があるのかもしれません。
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